空に連れて行って           2006.5.31






















かなしいときは空を見る

空は なにも言わない









ひとつになれる幻想と

ひとつになれない悲しみと









ひとつになれた一瞬と

ひとつになれない虚しさと















ちがう心がひとつになって

笑いあった光の中






ちがう心はひとつになって

花火のように砕け散る











もう多分 あの人のこころは

とおい とおい 外国の空






見知らぬ国から来た人の言葉のように

その言葉がわからない


















やわらかな風がほおをなでる

なぐさめるように













ひとりで生きてゆけよと言っているのか




























『誰か』が欲しくてたまらなかったころ








求めてはつまづき

つまづいては もとめていた
















渓流のふちにたたずめば



流れは自分を取り残し

はるかはるか大海への道をひた走る





自分は時空のすきまに落ちて



ぐるぐると

その人の面影ばかりを追いかける

















忘れてしまっただろうか

はるか昔







忘れてしまっただろうか

この自分を まっすぐに見たことを

















乾いた砂を手にすくえば

さらさらと抜け落ちてゆく



















世界でただふたり

ふたりしか存在しないかのように




森には小鳥の声が聞こえ

花が盛りと咲き誇っていた

蜜月
















砂漠に月は落ちて

ほの暗い空に 渡ってゆく黒い影






低い丘に駆けのぼって

なにかに向かって叫びたい



なにを叫べばいいのか

それさえもわからずに








楽しくもあり 苦しくもある 恋ごころ









いつか 手紙を書こう

千年も経ったら







    あの時は・・・









そのあと書く言葉が浮かばない



















きっと微笑んで

ちょっと寂しげに



その人に 言うだろう





    はじめまして







すこし、はにかみながら




























何度も同じ夢を

何度も同じ人を






繰り返される あざやかな絵巻








    いつも、ここにいるから




そして あなたは






























むかしむかし あるところに









あなたと

わたししか



  いなかった      いつだって















あなたが『運命の人』だと

信じて

手と手をつないだのに








いつのまにか

見失った





日々の暮らしの流れに














その人がどこを見ているのか

考えることもしなくなって










その人は遠い





宇宙の果てよりも











出会った最初から

やり直せるものならば














いつか一緒に見た空よりも

青い空を見たことがない




いつか一緒に食べたものよりも

甘いお菓子を食べたことがない









新しいものを探すよりも

古い昔にしがみつく
















一緒に新しい未来を探せずに

おたがいを

見失って さ迷っている












今をのがれたいと

いろいろなことをしてみるけれど





思いつく限りのことはしてみるけれど







たった一箇所、迂回しているその場所こそが

自分が一番、行きたい場所









目をつぶるから

誰か手を引いて連れて行って




何も知らないから

何も考えないから





誰か自分をあの人のところへ





目をつぶるから












































































































 愛・恋・不思議・出会い 浜島鳳翔の織姫院