愛すること 2005.10.10
まだ見ぬその人が
ほほえみかける
夢のように
太古のむかしから
知っていた ぬくもり
この人のそばで 眠る
出会ったことを 感謝しつつ
この愛にとまどう
青い鳥は この窓辺に
羽をやすめていると言う
その人は
この自分の なにに
魅かれてくれるのだろう
自分の中の
海
自分の中の
潮騒
自分の中の
木霊
自分の中の
笛
自分の中の
祈り
どれだけ 待ったろう
振り向いて
あお向いて
うつむいて
かなしんで
空に感謝して
やさしさでさえ ない
魂に描かれた模様
こころの底の、底から
聞こえてくる
かすかな
あの人を呼ぶ
歌声
今の 自分にできることは
祈ることしか できない
その人の魂の
すがたが見える
忘れはしない
でも
いつのまにか わすれていた
会っても 気付かない
こんなにも
こんなにも
待っていたのに
“確信”がほしい
誰かに
この人こそ 待ち望んでいたひと
そう言ってほしい
迷い、迷って 森の中をさまよう
自分は盲目
愛に出会っても
手さぐりで
その愛のかたちをなぞる
わたしがあなたにあげたものは
すべて燃やしてしまってください
わたしがあなたにあげたものは
風に流してしまってください
わたしはあなたになにをあげたろう?
別れた人の形見は
かたちがないものばかり
わたしはあなたになにをあげられるだろう
自分を
まっすぐに見つめている その心
自分の心に曇りなく
まっすぐに見つめかえす
あまりに求めつづけてきた
この魂の底から
Only you
ただ ひとりのあなたのために
愛に 器用な人は だれもいない
真摯に愛すればほど
不器用な自分に戸惑う
“博愛”なんて
どこかへ吹き飛んでしまえ Only you
世界が それだけに集約する
太陽が 色を変える
呪文を知っていたら
一日中 呪文を唱えるだろう
あの人との 幸福な日々のために
呪文は なんの役にも立たない
人のチカラも
真実の愛のまえでは
越えなければならない壁は
溶けてなくなることはないし
いさかいも
愛の日々も
なくなってしまうことはない
すべてを 味わってなお
人生の日々は つづいてゆく
ひとりのときも
その人と 歩き
空を見あげても
その人が そこにいる
母のおなかで
あたたかくまどろんでいた時代は
はるか遠い
おもちゃを取り上げられて
全身で泣いていた時代は
遠い昔
人の視線が 刺さり
誰かの思惑が
自分を戸惑わせる
おもてに現れているものを真実と思い
それにすがりつく
真実(ほんとう)の眼をください
なにもかもが 見通せるように
祈り 祈って
荒海の中へ船出する
いつも助けてくれる
自分自身の心の声に耳を澄ませて
ありえないほどの
不可思議な体験
当たり前の中の
計算されつくした偶然
“必然”と言い
“宿命”と言い
“運命”と言い
“偶然”と呼ぶ
“恋”と呼び
“幸せ”と呼び
“嫉妬”と呼び
“束縛”と呼ぶ
“哀しみ”と呼び
“せつなさ”と呼び
“ふたり”と書いて
なんと呼ぼう?